肩から腕が痛い原因は?首・神経との関係を理学療法士が解説|松本市

肩から腕に痛みを感じる女性と、肩・首の神経・関連痛の3つの視点を示した図解
整体りびるどブログ / 肩・腕の痛み

肩から腕が痛い原因は?肩だけでなく首・神経との関係を理学療法士が解説

肩から腕にかけて痛む時、原因は肩だけにあるとは限りません。肩の筋肉や腱、首から出る神経、別の場所から広がる関連痛。いくつかの可能性を分けて考える必要があります。

松本市岡田の整体りびるど / 理学療法士 寺澤慶大

整体りびるどの寺澤です。

「肩が痛い」と思っていたけれど、よく考えると、痛いのは肩の前から力こぶのあたり。時には肘や前腕まで重くなる。

こういう相談は、臨床の現場で珍しくありません。

肩の前から上腕の前側にかけて痛い

腕を上げる、物を持つ、肘を曲げると痛む

肩を揉むと一時的に楽になるが、また戻る

首を動かすと、肩や腕の症状が変わる

腕や親指側にしびれ、違和感がある

左右で腕の力の入り方が違う気がする

先に結論を言うと、肩から腕が痛い時は、「肩や腕そのものの問題」「首・神経の関与」「関連痛」という3つの方向から考える必要があります。痛む場所だけを見て、原因を決めることはできません。

もちろん、上腕二頭筋やその腱に負担がかかっていることもあります。ただ、首から出る神経が刺激された時や、首・肩関節から痛みが広がった時にも、よく似た場所が痛みます。

20年近く身体を見てきましたが、きれいに一つだけが原因、という人ばかりではありません。肩の負担に首の動きにくさが重なり、痛みをかばってさらに腕が張る。そんなふうに、いくつかの問題が続いていることもあります。

※急に腕や手へ力が入らなくなった、しびれが急速に広がる、手が不器用になった、歩きにくいといった症状がある場合は、整体より先に医療機関へご相談ください。

肩から腕の痛みを肩や腕そのものの負担、首や神経の関与、関連痛の3つの視点から整理し、C5からC6付近の神経や受診目安を示した図解
肩から腕の痛みは、痛む場所だけでなく、肩や腕の組織、首から出る神経、関連痛など複数の視点から整理する必要があります。
まず整理したいこと

肩から腕が痛む時に考えたい3つの視点

同じ場所が痛くても、身体の中で起きていることまで同じとは限りません。

肩から腕の痛みを肩や腕そのものへの負担、首や神経の関与、首や肩からの関連痛の3つに分けて説明した図解
同じ場所が痛くても、肩や腕そのものの負担、首や神経の影響、関連痛など、関係する要素は同じとは限りません。
視点1

肩や腕そのものへの負担

上腕二頭筋やその腱、腱板、肩関節まわりなど、痛む場所そのものに負担がかかっているケースです。

  • 物を持つと痛む
  • 腕を上げると痛む
  • 肘を曲げて力を入れると痛む
  • 肩の前を押すと痛みが再現される
視点2

首から出る神経の影響

首の神経が刺激され、肩や腕に痛み、しびれ、感覚の変化、力の入りにくさが出るケースです。

  • 首を動かすと症状が変わる
  • 肩から手まで症状が広がる
  • ビリビリ、ジンジンする
  • 腕や手に力が入りにくい
視点3

首や肩から広がる関連痛

首や肩関節、肩甲骨まわりなどに生じた痛みを、少し離れた上腕で感じるケースです。

  • 首の関節や筋肉
  • 肩関節や腱板
  • 肩甲骨まわりの筋肉
  • 胸郭まわりの筋肉や関節

この3つは、きっぱり分かれるわけではありません。肩に負担がかかり、同時に首も動きにくい。痛みを避けるために肩をすくめ、さらに首や腕が張っている。実際には、こんな重なり方をよく見ます。

大事なのは「この筋肉が悪い」と急いで決めることではなく、どの動きで症状が変わり、感覚や筋力に何が起きているかを順番に確認することです。
痛む場所そのものを見る

肩や腕そのものへの負担が考えられる場合

肩の前から腕の前側には、上腕二頭筋、その腱、上腕筋などがあります。上腕二頭筋は、肘を曲げたり、手のひらを上へ向けたりする時に働く、いわゆる力こぶの筋肉です。

肩の近くから始まる腱もあるため、肩関節の動きとも関係します。重い物を持つ、子どもを抱く、買い物袋を持つ。こうした日常の動作で負担が続くと、肩の前から上腕に痛みが出ることがあります。

重い物を持つと肩や腕の前が痛い

肘を曲げて力を入れると痛い

手のひらを上へ向けて物を持つと痛い

肩の前側や上腕を押すと痛みが再現される

痛む範囲が比較的一か所に限られている

ただし、「力こぶのあたりが痛い=上腕二頭筋が原因」とは言い切れません。首の神経や肩関節から生じた痛みも、よく似た場所へ広がるからです。

痛い場所を揉み続けても変わらない時は、揉み方が足りないのではなく、見ている範囲が狭いのかもしれません。

首と腕は神経でつながっています

首の神経が肩や腕の痛みに関係する仕組み

首から出た神経は、肩を通り、腕や手まで続いています。

首の頚椎周辺から出た神経は、腕神経叢というネットワークを作り、そこから肩、腕、前腕、手へ向かう神経に分かれます。

そのため、首の神経根が刺激された時、首よりも肩や腕の症状が目立つことがあります。首が痛くないからといって、首の関与を完全には外せません。

頚椎から出る神経が腕神経叢を通って肩や上腕へつながり、C6神経根が関係する時の症状範囲を示した図解
首から出た神経は、腕神経叢を経て肩・腕・手へつながっています。症状の出る範囲には個人差があります。
C5~C6付近

肩から親指側へ症状が広がることがあります

C5・C6神経根の線維は、肩や肘を動かす筋肉や、肩から前腕にかけての感覚に関係する神経へつながっています。

たとえばC5–C6椎間でC6神経根が影響を受けると、肩の外側、上腕から前腕の外側、親指側へ症状が出ることがあります。

ただし、症状の範囲には個人差があり、隣り合う神経の領域とも重なります。痛む場所だけで「C6が原因」と断定することはできません。

肩の外側から腕、親指側へ痛みやしびれが広がる

首を反らす、傾けるなどの動きで腕の症状が変わる

皮膚の感覚が鈍い、左右で感覚が違う

肘を曲げる、手首を反らす動きに力が入りにくい

腕の前側にある筋皮神経も、上腕二頭筋や上腕筋の動き、前腕外側の感覚に関係します。ただ、肩から腕、親指側まで広く症状が続く場合は、筋皮神経だけでなく、首の神経根を含む上流の経路も考える必要があります。

痛む場所が同じでも、筋肉なのか、末梢神経なのか、首の神経根なのかで、確認する場所は変わります。
自己判断しすぎないために

肩の問題と首・神経の問題を見分ける手がかり

自分だけで完全に見分けるのは難しいのですが、症状を整理する手がかりはあります。

肩・腕そのものを考えやすい

特定の動作や負荷で局所が痛む

  • 腕を上げると肩の前や横が痛い
  • 物を持つと上腕の前側が痛い
  • 肘を曲げて力を入れると痛い
  • 痛む部分を押すと症状が再現される
  • 痛みが比較的一か所に限られる
首・神経を考えたい

感覚や筋力にも変化がある

  • 首を動かすと肩や腕の症状が変わる
  • 痛みやしびれが手まで広がる
  • ビリビリする、焼けるように感じる
  • 皮膚の感覚が鈍い
  • 左右で筋力に差がある
  • 物を持ちにくい、落としやすい

とはいえ、肩を動かした時に痛いから必ず肩、首を動かして変わるから必ず神経、という単純な話ではありません。肩を動かす時には首や肩甲骨も働きますし、痛みが続けば複数の場所が影響し合います。

メモを取るなら、「どこが痛いか」だけでなく、次の4点を残しておくと状態を伝えやすくなります。

どの動作で痛むのか

痛みはどこからどこまで広がるのか

しびれや感覚の違いはあるか

力の入りにくさはあるか

悪化させないために

肩から腕が痛い時に避けたい対処

痛いと、何とかしたくなります。強く揉む。しびれる方向へ思い切り伸ばす。動画で見た運動を何種類も試す。気持ちは分かりますが、神経が関係している時には刺激が強すぎることがあります。

避けたいこと

症状を押し切るような刺激

  • 痛みを我慢して重い物を持ち続ける
  • しびれが広がる方向へ強く伸ばす
  • 首を勢いよく回す、強く反らす
  • 痛む場所を長時間、強く押し続ける
まず見直したいこと

負担を一度減らして反応を見る

  • 痛みが強くなる動作を少し減らす
  • スマートフォンで首を下げ続けない
  • 座る時は肘や腕を支える
  • 同じ姿勢を続けず、こまめに変える
  • しびれが広がる運動は中止する

セルフケアは、大きく動かすことだけではありません。悪化させている動作を少し減らす。腕を支える。姿勢を変える。まずはそのくらいで十分なこともあります。

安全のために確認したいこと

早めに医療機関を受診した方がよい症状

肩や腕の痛みの中には、整体より先に医療機関での確認が必要なものがあります。不安を煽りたいわけではありません。ただ、筋力低下や神経症状が進んでいる時は、様子を見すぎない方が安全です。

急に腕や手へ力が入りにくくなった

左右で明らかな筋力差が出てきた

しびれや感覚低下が急速に広がっている

物を頻繁に落とす、箸やボタンが急に難しくなった

両腕や両手にしびれがある

歩きにくい、ふらつく、脚がもつれる

転倒や事故のあとから強く痛む

発熱、強い夜間痛、原因不明の体重減少を伴う

胸の痛み、息苦しさ、冷や汗、吐き気を伴う

「痛くて動かせない」と「力が入らなくて動かせない」は同じではありません。急な筋力低下や、手・歩行の変化がある時は早めに医療機関へご相談ください。
理学療法士の視点

整体りびるどでは何を確認するのか

肩から腕が痛い時に、痛む上腕だけを揉んで終わりにはしません。

最初に見るのは、症状が出る場面です。いつから、どこからどこまで、どの動作で痛むのか。しびれや感覚の変化、力の入りにくさはないか。ここを曖昧にしたまま、いきなり身体を触ることはしません。

問診で確認すること

症状の出方を整理します

  • いつから、どんな経過で痛いのか
  • どこからどこまで症状があるのか
  • しびれや感覚の変化があるか
  • 首を動かした時に変化するか
  • 夜や安静時にも痛むか
  • 仕事やスポーツで腕をどう使うか
身体で確認すること

肩だけでなく首・胸郭・神経も見ます

  • 首の動きと症状の変化
  • 肩関節と肩甲骨の動き
  • 胸椎・胸郭の動き
  • 肘や手首の筋力
  • 腕や手の感覚の左右差
  • 上腕二頭筋や腱へ負荷をかけた時の反応

上腕二頭筋に力を入れた時だけ局所に痛みが出るなら、筋肉や腱への負担を考えます。首を動かした時に腕の痛みやしびれが変わるなら、頚椎や神経の影響も確認します。

肩を動かすと痛いけれど、肩甲骨や胸郭の動きを補助すると楽になる。そんな時は、肩関節だけでなく、腕を上げる土台まで見ます。

これは「全身を整えれば何でもよくなる」という話ではありません。今の症状に関係している可能性が高い場所を、反応を見ながら絞っていくということです。

整体りびるどの首・肩の痛みに対する考え方は、松本市で首・肩の痛みにお悩みの方へにもまとめています。

FAQ

よくある質問

Q. 肩から腕の前側が痛いのは、上腕二頭筋が原因ですか?

上腕二頭筋やその腱への負担が関係することはあります。ただし、肩関節、首の神経、関連痛でも似た場所に痛みが出ます。痛む場所だけで原因を決めることはできません。

Q. 首が痛くなくても、首の神経が関係することはありますか?

あります。首の神経根が刺激されていても、首そのものより肩や腕の痛み、しびれ、力の入りにくさが目立つ場合があります。

Q. C5–C6椎間でC6神経根が影響を受けると、必ず親指がしびれますか?

必ずではありません。C6神経根が影響を受けると、肩や上腕・前腕の外側、親指側に症状が出ることがあります。ただし、症状の範囲には個人差があり、隣り合う神経の領域とも重なります。痛みやしびれの場所だけでなく、筋力や感覚、反射などを含めて判断します。

Q. 肩や腕が痛い時は、ストレッチをした方がよいですか?

軽く動かして悪化しない範囲なら役立つこともあります。ただし、腕へしびれが広がる、電気が走る、力が入りにくくなる場合は強いストレッチを中止してください。

Q. 肩から腕の痛みは整体で相談できますか?

筋肉、関節、姿勢、動作などが関係するケースはご相談いただけます。ただし、進行する筋力低下、強い感覚障害、手の不器用さ、歩行の変化などがある場合は医療機関を優先します。

肩や腕の痛みは、痛む場所だけでは判断できません

肩から腕が痛い時、上腕二頭筋や腱などに負担がかかっていることはあります。でも、それだけとは限りません。

首から出る神経が刺激されている。首や肩関節から痛みが広がっている。痛みをかばい、首・肩・腕が余計に頑張っている。同じ場所の痛みでも、中で起きていることは違います。

肩を施術してもらっても、腕の痛みを繰り返す

肩だけでなく首や肩甲骨の動きも気になる

腕にしびれや力の入りにくさがある

どこが関係しているのか一度整理したい

こういう方は、肩だけに絞らず、首・神経・肩甲骨・胸郭・腕の使い方まで含めて確認した方がよいかもしれません。

ご相談・ご予約

松本市・安曇野市周辺で肩や腕の痛みにお悩みの方へ

整体りびるどは、松本市岡田にある「痛み」のお悩みに特化した整体サロンです。

肩や腕の痛みに対して、痛い場所だけを揉むのではなく、首、肩甲骨、胸郭、肩関節、肘の動き、筋力や感覚の左右差を確認します。

「肩の問題なのか、首の問題なのか分からない」。その段階でも構いません。どの動きで何が起きているのかを、一緒に整理するところから始めます。

※強いしびれ、進行する筋力低下、手の不器用さ、歩きにくさなどがある場合は、整体より先に医療機関へご相談ください。

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首・肩の痛みについて、もう少し詳しく知りたい方へ

この記事は、肩から腕にかけての痛みを、肩の筋肉や腱だけでなく、頚椎、神経根、末梢神経、関連痛という視点から整理することを目的としています。症状の原因を自己診断するものではありません。強い痛み、進行するしびれや筋力低下、手の不器用さ、歩行の変化などがある場合は、医療機関で診察を受けてください。

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