その座り方、悪化するだけ?肩こり腰痛が増えるデスク姿勢の話
松本市岡田の整体りびるど、テラサワです。座り姿勢を「頑張って正す」ほど、首や肩が固まり腰がつらくなる方がいます。原因は気合ではなく“支点と重心”のズレ。体がラクになる座り方の要点を整理します。
目次
1. 仕事の後半から、首と腰が同時に重くなる理由
現場で多いのは「肩こりを何とかしたくて背筋を伸ばすほど、腰が反って苦しくなる」「腰を守ろうとして丸くなるほど、首が前に出て頭痛っぽい」というパターンです。
一見、別々の不調に見えますが、同じ座り方のクセから生まれていることが少なくありません。
座っている時間が長い生活では、体は“動かないこと”に適応します。適応は悪者ではありません。ただ、適応の結果として「支える場所」がズレると、首・肩・腰のどこかが代わりに頑張り始めます。
頑張り続けた部位は、やがて張り、だるさ、痛みとしてサインを出す。ここがモヤモヤの正体です。
この記事で一度スッキリさせたい論点は3つです。
- 座り姿勢は「形」より、支点(骨盤)と重心で決まる
- 「腰を反らす」は改善に見えて、悪化ルートになりやすい
- みぞおち(胸郭の下部)が少し起きると、首と肩がラクになりやすい
できる範囲で整えれば十分です。完璧を狙わなくて大丈夫です。
2. 「座る=腰に悪い」は半分当たりで、半分ズレている
「座ると腰に悪い」とよく言われます。たしかに、座りっぱなしがつらさにつながるケースは多い。けれど、ここには見落としがあります。
昔から引用される研究では「座位は立位より腰への負担が大きい」と説明されがちでした。ところが、姿勢や支え方が変わると話は変わります。
たとえば、椎間板内圧の“生体内計測”では、背中をまっすぐ保って座る条件だと、立位と同程度の圧になる場面が報告されています。逆に、丸く崩れて座ると圧は上がりやすい。つまり「座ること」より「座り方」が問題になりやすい、という整理が現実的です。 Fonar
もう一つ大事なのは、腰痛の多くが「画像で原因が一つに特定できないタイプ」だという点です。一次医療では**非特異的腰痛が85〜95%とされ、構造だけで説明しきれないことが多い。 安全と品質政府機関+1
だからこそ、座り姿勢は“骨や筋肉の形を正す”よりも、「体が守りに入らない条件」を作るほうが近道になります。
ざっくり要約すると、こうです。
座ること自体が悪ではなく、支点を失った座り方が負担を増やす。
3. 体の中で起きているのは「3つの連鎖」です
座り姿勢がつらさを作るとき、体内ではだいたい次の3つが重なります。
骨盤が倒れると、首と腰で帳尻合わせが始まる
骨盤が後ろに倒れると背中は丸くなり、視線を戻すために首が前へ出ます。逆に、骨盤を立てようとして腰だけを反らすと、今度は腰が圧迫されやすい。
ポイントは「骨盤を立てる=腰を反る」ではないこと。骨盤が支点として働くと、背骨は“反る/丸める”よりも“長く保つ”方向に落ち着きます。
長く座るほど、神経は“危険信号”を出しやすくなる
痛みは組織の状態だけでなく、神経系の敏感さにも左右されます。座りっぱなしの生活は、腰痛リスクを中等度に高める関連が示されており、動かなさ自体が不調の土台になり得ます。 PubMed+1
ここで重要なのは、「運動不足だから根性で鍛える」ではなく、神経が過敏にならない姿勢と休み方をセットで作ることです。
頭が前に出ると、首は“重さ”を受け止め続ける
首は小さな関節と筋肉で頭を支えています。頭が前に傾くほど首への力学的負担が増えることがモデル研究で示され、いわゆる“スマホ首”の説明にも使われています。 PubMed
加えて、長時間の座位行動と首の痛みには用量反応(長いほどリスクが上がる)が報告されています。 PubMed+1
この3つが重なると、「肩を揉んでもすぐ戻る」「腰だけストレッチしてもスッキリしない」が起きやすくなります。
私も原稿作りで前のめりになり、気づくと首が固まっている日があります。体は正直です。
4. 座り方は3点だけで変わる。セルフで届く範囲も決めておく
ここからは、フェード投稿の要点を“ブログ用に解像度を上げて”まとめます。狙いは、頑張りすぎずに体が戻る条件を増やすことです。
3つの要点
- 骨盤の位置と重心:座骨を支点にして、重心は座骨の真上〜わずかに前
- 腰は反らさず伸ばす:反るより、背骨を縦に長く保つ
- みぞおちは少し上向き:胸郭の下が起きると、肩が開きやすい
「胸を張る」と力みが出やすいので、みぞおちがふわっと前上に向くくらいが現実的です。首は後ろに引くより、頭が“上に乗る”感覚を目指します。
よくある座りクセと、整えポイント(早見表)
| 座り方のクセ | 体の感じ方 | 整えポイント |
|---|---|---|
| 骨盤が後ろに倒れて丸い | 首が前、肩が内、腰はだるい | 座骨を探して骨盤を立てる |
| 腰を反って胸を張る | 腰が詰まる、呼吸が浅い | 腰は反らず“背骨を長く” |
| 肘が宙に浮く/キーボードが遠い | 首肩が張る、頭痛っぽい | 肘を支える、画面を近づける |
休み方は「長く」より「小さく」を混ぜる
休憩は長時間取れなくても構いません。短い休止を挟むだけでも、不快感の軽減につながる可能性があります。マイクロブレイク(短い休憩)の考え方は、レビューでも扱われています。 PMC
“30分ごとに姿勢を変える”チェック項目を置いている職場向け資料もあります。 ORS
ただし、休憩だけで全員が必ず痛みゼロになる、という単純な話でもありません。やりやすい範囲で、姿勢と休み方をセットにするのが現実的です。 サイエンスダイレクト
Q&A
Q1. 「良い姿勢」を意識すると、逆に疲れるのはなぜ?
多くは“支える場所”がズレたまま、上半身だけで形を作ろうとしているからです。骨盤が支点にならないと、背中や首の筋肉がずっと踏ん張ります。座骨を感じ、腰を反らさず縦に伸ばす方向へ切り替えると、疲れ方が変わりやすいです。
Q2. 腰痛やしびれがあるとき、座り方を直すだけで大丈夫?
軽い張りやだるさなら、座り方と休み方の調整で楽になる人もいます。一方で、足のしびれが強い、筋力低下、排尿排便の異常、夜間安静時に増悪、発熱や体重減少などがある場合は、早めに医療機関で評価を受けてください。
Q3. 整体と病院、どちらに行けば迷うときは?
目安は「赤旗症状がないか」と「痛みの性質」です。強いしびれや麻痺、排尿排便の異常、転倒や事故後の痛み、安静でも悪化する痛みがあるなら病院が優先です。そうした所見がなく、姿勢や生活動作で波がある不調なら、体の使い方を整理する相談先(整体や運動の専門家)を選ぶのも一つです。
5. 今日からの一歩は、3つから選べば十分
最後に、続けやすい形に落とします。全部やる必要はありません。
1つ目は**「座骨を探す儀式」。座ったら一度だけお尻の下を触って座骨の位置を確認。ここが支点です。
2つ目は「腰を反らす代わりに、背骨を長く」。背中を反らすのではなく、頭が上に引かれる感じを作ります。
3つ目は「みぞおちを少し上向き」**。胸を張るではなく、前上に“ふわっ”。肩が下がる余地が出ます。
要点はこの3つです。
- 形より、骨盤の支点と重心
- 腰は反らさず、縦に伸ばす
- みぞおちが少し起きると、首肩が守りに入りにくい
つらさが続くときは、専門家に相談するのも一つの方法です。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事があなたのより良い生活のための一助になりますように。







