「どんな症状が得意ですか?」と聞かれて。 ― 整体りびるどの考える“得意”とは ―

どうも。
整体りびるどのテラサワです。
10月13日は祝日だったので、日・月は連休。
ほとんど子どもと遊んで過ごしたので、むしろ平日よりも疲労困憊でした(苦笑)
元気ですよね、子どもって。
自分も小さい頃は、どれだけ遊んでも少し昼寝したらすぐ回復して、休みの日は日が暮れるまで走り回っていました。
日曜日は久々に松本の気温が30度近くまで上がったようで、
あがたの森で子どもと一緒に駆け回った疲労感が、いまだ全身にまとわりついています。
さて、それはともかく。
先日、新規で来院されたお客様からこんな質問をいただきました。
「先生は、どんな症状の施術が一番得意ですか?」
これ、クリニックで働いていた頃にも時々聞かれる質問でした。
病院で働く理学療法士ならまだしも、整体院の先生がこう聞かれたとき、どう答えるんだろう?
正直に本音を言うのかな?と、ふと思ってしまいました。
ちなみに、その方の主訴は“腰痛”。
なので、私はこう答えました。
私「肩と膝です!」
お客様「いや、そこは腰って言っておいてくださいよ(笑)」
……確かに、ですよね。
お客様からすれば、自分が悩んでいる部位を「得意です」と言ってもらえた方が安心します。
それはとても自然な感情です。
ただ、こういう質問に対しては、どうしても嘘をつきたくないんです。
とはいえ、腰の症状が苦手なわけではありません。
実際、この方も施術後には「腰の痛みがほぼゼロになった」と笑顔で帰っていかれました。
お客様「なんだ、腰も全然得意じゃないですか。」
私「いや、“一番”得意な症状と聞かれたので。」
……というやり取りがあったわけですが、
そのとき改めて思いました。
そもそも私は、「腰の症状だから腰を見る」「肩の痛みだから肩を触る」
という考え方をしていないんですよね。
腰が痛くても股関節や肩甲骨からアプローチすることもあるし、
膝が痛くても足首や背骨を整えることがあります。
だから、「どの症状が得意ですか?」と聞かれると、いつも少し答えに迷います。
なぜなら、症状そのものよりも、
“その人の身体がどんなバランスで成り立っているか”を見ていくことが、私の仕事の中心だからです。
たとえば、腰の痛みひとつ取っても、
実際には「腰そのもの」が原因というケースは意外と少なく、
多くの場合は、骨盤や股関節、胸郭、足裏の支え方など、
全体のバランスの中で腰に負担が集中していることがほとんどです。
つまり、どの部位の痛みであっても「全身の調和をどう取り戻すか」が鍵になります。
これが、整体りびるどの施術の基本的な考え方です。
だから“得意な症状”をあえて挙げるとすれば、
「痛みの“原因”を探すこと」かもしれません。
痛い場所ではなく、なぜそこに負担がかかったのかを見つけていく。
そのプロセスこそが、私が一番好きで、そして一番こだわっている部分です。
実際、肩の痛みで来られた方の多くは腰や骨盤の動きが硬く、
膝の痛みで来られる方は足首や背骨のズレが関係していることが多い。
身体って本当に面白くて、離れた場所同士がちゃんとつながっているんです。
そう考えると、“部位ごとに得意・不得意を決める”という発想そのものに、
少し違和感を覚えてしまうんですよね。
症状はあくまで入口に過ぎません。
そこから「その人の身体全体の物語」を読み解いていく。
それがこの仕事の醍醐味であり、りびるどの施術の根っこだと思っています。
今回の質問をきっかけに、改めて自分の軸を再確認できました。
そして同時に、「伝え方」の大切さも実感しました。
どれだけ専門的なことを理解していても、それが相手に届かなければ意味がない。
“伝わる言葉で伝える”というのも、これからの大事な課題です。
これからも、こうした何気ないやり取りを通して、
自分の考え方や施術の在り方を少しずつ磨いていけたらと思います。
📍おわりに
「得意な症状」を聞かれて困る整体師なんて、あまりいないかもしれません。
でも、私にとってはその問いこそが、
「りびるどらしさ」を最もよく表している気がします。
これからも、ひとりひとりの身体に真摯に向き合いながら、
“戻る力”を引き出す整体を続けていきます。