階段を下りると膝が痛いのはなぜ?対処法と受診目安|松本市
松本市岡田の整体りびるど|階段を下りるときの膝の痛み
階段を下りると膝が痛いのはなぜ?
下りだけつらい方への対処と受診目安
階段の下りでは、上の段に残った脚で身体を支えながら、膝を曲げて体重を下へ移します。この動きが膝の痛みを引き起こすきっかけになることがありますが、症状だけで筋力不足や変形性膝関節症とは判断できません。まずは手すりや一段ずつの移動で負担を調整し、腫れ・膝崩れ・体重をかけられない痛みがある場合は、医療機関で確認しましょう。
まず何をすればいい?
- 強い腫れ・膝崩れ・体重をかけられない痛み:階段で試さず、医療機関へ相談してください。
- 安全に歩けるが、下りがつらい:手すりを使えるよう片手を空け、階段の往復を減らします。
- 片側だけ痛み、両脚で安全に立てる:痛い側から一段ずつ下りる方法があります。適用条件と手順を確認してください。
無理に階段を使う必要はありません。両膝の痛みやバランスの不安がある方は、エレベーターや介助を利用しましょう。
こんにちは。松本市岡田の整体りびるど、理学療法士のテラサワです。
買い物で店内を歩くのは平気。階段も上りは何とかなる。でも、下りになると手すりを探してしまう。
「下りの方が楽なはずなのに、どうして?」と思いますよね。荷物を持っているときや、後ろから人が来るときは、余計に焦ることもあると思います。
今回は、階段の下りで膝に何が求められるのかを整理し、下り方の工夫と、その先の運動の考え方までお伝えします。膝痛全般の相談内容は、松本市で膝の痛みにお悩みの方へにまとめています。
強い腫れ、膝が抜ける感じ、けがの後の強い痛みがある方は、階段で試さず受診の目安からご覧ください。
下りだけ膝が痛いのはなぜ?
下りでは、身体が下へ落ちる速さを調整する働きが必要です。単に足を一段下に置くだけではありません。
注目したいのは「上の段に残っている脚」
例えば、右足を下の段へ出す場面を考えてみてください。右足が床に届くまで、身体を支えているのは主に上の段の左脚です。
左膝は曲がっていきますが、力が抜けているわけではありません。太ももの前の筋肉である大腿四頭筋などが働き、膝が急に折れないように身体を下ろします。筋肉が力を出しながら伸ばされる働きを「遠心性収縮」と呼びます。下りで片脚が身体を下ろし、もう一方の脚を次の段へ運ぶ仕組みは、階段動作の研究でも説明されています。[6]
足が下の段に着いた後は、下側の脚へ体重が移ります。つまり、上で支える場面と、下で体重を受ける場面の両方があります。「右足を出すと痛い」と聞いても、痛いのが右膝か左膝かで見る場面は変わるんです。
息が上がることと、膝がつらいことは別
上りでは身体を持ち上げるため、息が上がりやすい。一方、下りでは体重の移動を抑えながら支えます。全身として楽に感じる動作でも、特定の関節には難しいことがあります。
平地と階段では膝の曲がり方や支え方が違うため、「平地を歩けるなら、階段も問題ない」とは言えません。痛みの原因は、次に挙げる膝の状態なども合わせて確認します。
足首と股関節も見る。ただし、膝を後回しにしない
下りでは、足首の曲がり、股関節での支え、身体の傾きも変化します。膝の曲げ伸ばしだけを見ていると、身体をどこへ運ぼうとしているのかを見落とします。
考えられる原因と、症状だけでは分からないこと
「階段を下りると痛い」は、いくつかの膝の状態で起こります。次の例は、受診時に相談するための知識です。痛む場所と病名を一対一で結びつける表ではありません。
お皿の周辺・膝の前側が痛む場合
膝のお皿の周囲が痛み、階段やしゃがむ動作がつらくなる状態に、膝蓋大腿疼痛があります。スポーツをしている人に限りません。米国整形外科学会は、活動量の変化などが関係し、活動の調整や運動療法が使われることを説明しています。[1]
変形性膝関節症が関係する場合
変形性膝関節症では、歩き始めや立ち上がりの痛み、腫れ、階段の昇降のしにくさなどが見られます。診察では動く範囲や腫れなどを確認し、画像検査も用いて判断します。[2]
「年齢的に軟骨が減ったからだろう」と自分で決めず、診断を受けることが大切です。すでに診断されていても、今できる動作や生活の負担を確認する意味はあります。
ひねった後の痛み・引っかかりがある場合
膝をひねった後から痛み、腫れや引っかかりがある場合は、半月板などの損傷を確認する必要があります。半月板損傷では、膝が引っかかって動かせなくなる「ロッキング」が起こることがあります。[3]
引っかかりを何度も再現して調べたり、無理に曲げ伸ばししたりせず、整形外科へ相談してください。
「筋力不足」は、痛みを見ただけでは分からない
太ももの筋肉は下り動作で重要です。ただ、痛みがあると力を出しにくくなることもあり、「力が入らないから痛い」のか「痛いので力が出せない」のかは、分けて考える必要があります。
いきなり階段練習やスクワットの回数を増やす前に、腫れや動く範囲、痛みが出る条件を確認しましょう。
どの瞬間が痛いかで、確認する動作が変わる
家の階段でわざと痛みを出す必要はありません。普段の下り方を思い出して、どの場面がつらいかを整理してください。
反対の足を下へ出す間に痛い
上の段に残っている脚で支える場面です。膝を曲げながら身体を下ろす動きがつらいのか、手すりがあると違うのかが、評価の入口になります。
足が下の段に着くと痛い
下側の脚が体重を受ける場面です。勢いよく着いていないか、段差や荷物によって変わるかを確認します。
数段は平気だが、続くと痛い
一歩だけの動作に加えて、階段の長さや、その前に歩いた量も確認します。普段より外出や山歩きが増えていなかったかも、役立つ情報です。
「右膝が、左足を下ろしている間に痛い」「帰宅時だけ、最後の数段がつらい」。このくらい具体的に伝えられると、困る動作を共有しやすくなります。
明日の階段で見直したい下り方
まずは、安全に下りられる条件を増やしましょう。以下は一時的な負担軽減の工夫です。急な強い痛みや膝崩れがある方が、自己流で階段を練習するための手順ではありません。
① 手すりを使い、片手を空ける
手すりは、ふらつきを抑えるだけでなく、腕でも身体を支えるために使えます。手すりに指先を添えるだけでは心配なら、しっかり握れる状態で移動しましょう。
洗濯物や買い物袋で両手をふさがない。大きな荷物で足元を隠さない。靴やスリッパが脱げそうなら、そのまま急いで下りない。筋トレを始める前にも変えられることがあります。
② 片側だけ痛むなら、一段ずつ足をそろえる方法
手すりを使い、両脚で安全に立てることが前提です。痛い側を先に一段下へ出し、その後に痛くない側を同じ段へそろえる方法があります。英国Gateshead Healthの変形性膝関節症の患者向け資料でも、下りは痛い側から一段ずつ進む方法が案内されています。[7]
- 手すりを握り、急がず立つ。
- 痛い側の足を、一段下へ置く。
- 痛くない側の足を、同じ段へそろえる。
右膝が痛いなら、右足を先に下ろし、上に残る左脚で身体を下ろす場面をつくります。痛い膝で身体を下ろす負担を減らすための、一時的な工夫です。
ただし、痛い脚にも着地後は体重がかかります。体重をかけられない、両膝が痛い、手すりがない、バランスが不安な場合は、この方法を無理に試さないでください。エレベーターや介助を使い、専門家と方法を確認しましょう。術後・けがの治療中は担当者の指示を優先します。
③ 急いで落ちるように下りない
痛む時間を短くしようとして、勢いで次の段へ移りたくなるかもしれません。まずは手すりと一段ずつの移動で、落ち着いて足を置ける条件をつくります。
逆に、極端にゆっくり膝を曲げ続ける必要もありません。「ゆっくりなら必ず安全・低負荷」ではなく、支える時間が長くなるとつらい人もいます。
④ 階段の往復そのものを一時的に減らす
よく使う物を同じ階へまとめる、外出先ではエレベーターを選ぶ。つらい間は、こうした変更も立派な対処です。
なお、横向きや後ろ向きに下りる方法を、ここで一律にはすすめません。段差を見にくくなったり、足を交差させたりする危険があるためです。特殊な下り方は実際の階段と身体の状態を確認してから考えます。
筋トレは必要?運動を戻す順番
筋肉の力を高める運動は選択肢ですが、痛い階段を繰り返すことから始める必要はありません。変形性関節症の治療では、筋力や体力を高める運動が重視されています。種類と量は状態に合わせて決めます。[4]
まずは、悪化させる負担を減らす
階段を下りるたびに強く痛むなら、その往復を「トレーニング」として追加しないこと。腫れや熱感、けがの有無を確認し、必要なら医療機関へ相談します。
次に、安定した場所で動きと力を確認する
専門家と運動を決める際は、椅子に座った状態での膝の曲げ伸ばしや、手で支えられる立ち座りなど、階段より安全を確保しやすい動作から検討できます。全員に同じ種目を行うという意味ではありません。
確認したいのは、膝がどこまで動くか、負荷を加えるとどう変わるか、終わった後にも痛みが残るかです。筋力だけでなく、動く範囲や支え方も一緒に見ます。
最後に、下り動作に近づける
基本の動作が無理なく行えるようなら、支えのある低い段差などで、身体を下ろす練習を検討します。これは、踏み台を家に置いて今すぐ始める指示ではありません。段差の高さや支持物、転倒リスクを含めて決めます。
痛みを我慢して階段を10往復するより、「どの条件なら安定して下ろせるか」を見つけ、そこから増やす方が、練習内容を調整しやすくなります。
その場だけでなく、翌日の反応も見る
- 運動中に鋭い痛みや膝崩れが出ていないか。
- 終わった後に腫れや痛みが増えていないか。
- 翌日の歩き始めや階段が、前よりつらくなっていないか。
悪化するなら、回数・深さ・負荷のいずれかを減らして相談してください。逆に、怖いからと生活の動きをすべてやめる必要もありません。安全にできる活動を残しながら進めます。
整形外科へ相談したいサイン
次の場合は、下り方の工夫や整体よりも医療機関での確認を優先してください。一般的な膝痛の受診目安をもとに整理しています。[5]
早急に相談したいサイン
- 強く痛み、膝を動かせない、体重をかけられない。
- 大きく腫れた、形が変わった、けがの後から状態が急変した。
- 膝が引っかかって伸びない、膝が抜けて転びそうになる。
- 膝の赤みや熱感に、発熱・悪寒・全身の具合の悪さを伴う。
日常生活に支障が続くなら、受診を先延ばしにしない
数週間たっても改善しない、痛みが増えている、腫れを繰り返す場合は整形外科へ。数週間は「必ず待つ期間」ではありません。階段を避けないと生活できないほどなら、早めに相談してください。
すでに通院中でも、膝崩れや腫れなど、新しい症状が出たら伝えてください。「前に検査したから今回も同じ」とは限りません。
整体りびるどで確認すること
松本市岡田の整体りびるどでは、まず「どこの階段で、何をしているときに困るか」を伺います。家の階段なのか、職場なのか、山歩きの下りなのか。段差の高さや回数、荷物の有無まで分かると、日常で使える工夫を考えやすくなります。
医療機関での診断や説明、手術・けがの経過も大切な情報です。整体で画像診断の代わりをすることはできません。受診が必要だと考えられる場合は、その確認を優先します。
「膝が内側に入る」だけで結論を出さない
膝の向きは観察しますが、それだけを原因と決めません。手すりなどで支えを増やしたとき、段差を変えたとき、身体の位置を変えたときに、痛みや安定感がどう変わるかを比べます。
動きを変えて楽になったとしても、「骨の位置が治った」「その場所が原因だった」とは言えません。その人が使える負担軽減の方法が一つ見つかった、と考えます。
比べた結果を、施術と練習につなげる
支えを増やすと安定する場合
まず日常で手すりを使う方法を整理し、必要に応じて脚で支える練習を検討します。手すりを外すことを急いで目標にはしません。
浅い動きなら行いやすい場合
膝の曲がる範囲や負荷を調整して、取り組める条件を探します。深く曲げられない理由を「硬さ」だけで説明しないようにします。
条件を変えても強く痛む場合
何度も同じ動作を繰り返さず、膝の状態と受診の必要性を見直します。
膝の腫れや動く範囲を確認し、安全を確保できる動作で評価します。段差テストが難しい場合は、立ち座りなどから始めます。
目標は「きれいな下り方」だけではなく、買い物や仕事、自宅の移動で困る場面を減らすこと。施術後の一度の変化と、日常で続けられるかは分けて確認していきます。
階段と膝の痛みについてのよくある質問
Q. 下りだけ痛くても、変形性膝関節症の可能性はありますか?
可能性はありますが、下りだけの痛みで判断はできません。痛む場所、腫れ、動く範囲、経過などを診察で確認します。年齢や痛みの出る場面だけで病名を決めないでください。
Q. 痛い側と痛くない側、どちらの足から下りればいいですか?
片側だけの痛みで安全に立てる場合は、手すりを使い、痛い側を先に下ろして一段ずつそろえる方法があります。体重をかけられない方や両側が痛い方には一律に当てはまりません。詳しい条件は「明日の階段で見直したい下り方」をご覧ください。
Q. 膝がつま先より前に出ると、悪いのでしょうか?
前に出ることだけで悪いとは言えません。階段を下りる際には、膝や足首の動きに伴って位置関係が変わります。前に出さないよう固めるより、痛みやバランスを確認して動き方を考えます。
Q. 痛くない音だけでも、受診が必要ですか?
音だけで、すぐ異常とは限りません。ただし、音と一緒に痛む、腫れる、引っかかる、膝が抜ける場合は相談してください。音を消すために何度も曲げ伸ばしする必要はありません。
Q. サポーターを使えば階段を下りても大丈夫ですか?
サポーターの使用だけでは、安全かどうかは判断できません。楽になる場合でも、膝崩れや強い痛みを押して階段を使うのは避けてください。必要性や種類、装着方法は医療機関などで確認しましょう。
Q. 病院で軟骨が減っていると言われました。整体で元に戻せますか?
整体で軟骨や変形を元に戻せるとは言えません。当院では、医療機関の治療方針を尊重し、動作や生活の負担を見直す相談に対応します。痛みや機能の変化と、画像上の変化は別に考えます。
松本市で、階段の下りがつらい方へ
まずは、手すりを使えるよう片手を空ける。つらい間は階段の往復を減らす。次の一回から変えられるところを選んでみてください。
「歩けるから大したことはない」と我慢する必要はありません。階段で困ることも、相談してよい膝の悩みです。
整体りびるどでは、理学療法士の寺澤慶大が、困っている動作を伺い、状態に合わせて施術や動作練習をご提案します。回数券はありません。必要があれば次の施術をご提案しますが、必要以上の通院を前提にはしていません。
LINEでは「階段を下りると膝が痛い記事を読んだ」と添えて、左右どちらの膝か、つらい場面を教えてください。急な強い症状は返信を待たず医療機関へ。
店舗・執筆者情報
整体りびるど
長野県松本市岡田下岡田18-1 コニファーマンション岡田101
建物前に駐車場1台分(5番)/完全予約制
執筆:寺澤慶大(理学療法士)。医療・介護の現場で20年近く身体の評価やリハビリに携わり、現在は整体りびるどで、痛みや動きにくさ、姿勢の相談に対応しています。
参考資料と、この記事での扱い
- 米国整形外科学会(AAOS):Patellofemoral Pain Syndrome。膝前面痛と階段・活動量の関係。
- 日本整形外科学会:変形性膝関節症。症状、診察、運動療法など。
- 日本整形外科学会:半月(板)損傷。痛み、引っかかり、ロッキングなど。
- 英国NHS:Osteoarthritis — Treatment and support。変形性関節症の運動と生活支援。
- 英国NHS:Knee pain。一般的な受診目安。
- Gavinら(2019):Combined Resistance and Stretching Exercise Training Benefits Stair Descent Biomechanics in Older Adults。下り動作の力学と、高齢者15人を対象にした運動介入研究。本文では片脚支持・身体を下ろす仕組みの説明を参照。膝痛患者への鎮痛効果や当院の施術効果を証明する研究ではありません。
- Gateshead Health(英国NHS):Knee Osteoarthritis(OA)。階段を一段ずつ、下りは痛い側から進む生活上の助言。すべての膝痛や術後の方へ一律に適用する指示ではありません。
この記事は一般的な情報であり、個別の診断に代わるものではありません。下り動作は研究資料、足を出す順番は医療機関の患者向け資料を参照し、適用条件を添えています。当院の評価例は臨床上の考え方です。上記資料が、この記事のすべての工夫や当院の施術効果を検証したものではありません。







