Q.デスクワークで肩がこる人とこらない人の違いは?【深堀りQ&A】
Q.同じようにデスクワークしていても、肩がこる人とこらない人がいますよね。
この違いって、いったいどこにあるんでしょうか?
A.大きな違いは「感覚の使い方と支え方」です。
筋肉の強さでも、姿勢の形でもなく、
身体がどれだけ“自分を支えられているか” で差が出ます。
目次
🔍肩こりは“姿勢”の問題ではなく“支え”の問題
多くの人が「デスクワーク=悪い姿勢」と考えがちですが、
実は姿勢の形そのものが原因ではありません。
同じように前傾姿勢でも、
・こりを感じる人
・全く平気な人
がいますよね。
その差を生むのは、
「どこで身体を支えているか」。
体幹や骨盤、足裏でしっかりと支えられていれば、
上半身は自然と安定します。
逆に、骨盤が後ろに倒れたり、
足の支えが抜けた状態で上半身だけで頑張ると、
肩や首に“代償的な緊張”が生まれます。
つまり、肩こりとは「姿勢が悪い」のではなく、
“支えを失った結果として、肩が働きすぎている”状態なんです。
💡肩がこる人に共通する3つの特徴
① 呼吸が浅く、胸で吸っている
呼吸が浅いと、首や肩の筋肉(斜角筋・僧帽筋上部)が常に働きっぱなし。
「吸うたびに肩が上がる」タイプは要注意です。
② 足裏や骨盤で体を支えられていない
イスの背もたれに頼りすぎると、
骨盤の支えが抜け、背骨や肩に負担が集中します。
“座る”という動作も、本来は全身で支える運動の一部なんです。
③ 感覚のアンテナが上半身に偏っている
長時間PCを見続けることで、視覚情報に集中しすぎ、
“下半身の感覚”がぼやけます。
結果、肩や首の感覚ばかりが強調され、
疲労やこりを感じやすくなります。
🧩一方、肩がこりにくい人の身体は?
肩がこりにくい人は、
実は「肩で支えずに済んでいる」人。
- 骨盤が立ち、背骨が自然に伸びている
- 足裏で床を感じている
- 呼吸が胸だけでなく“背中”にも入っている
つまり、身体全体で支えを分担できているんです。
この「支えの分散」があることで、
局所的な負担が減り、肩や首が緊張しにくくなります。
📚科学的にも「支え」と「感覚」がカギ
2019年の報告(Hamaoui et al., Gait & Posture)では、
長時間座位中に骨盤の前後傾角度が安定している人ほど、
頸部筋の活動が低い傾向にあると示されています。
また、2020年の研究(Falla et al., Journal of Electromyography and Kinesiology)では、
「体幹安定筋の働きと頸部筋の過活動」は反比例することが報告されており、
肩こり改善には「支えの再構築」が不可欠であるとされています。
🪞今日からできる“こらない姿勢”のコツ3つ
① 座ったときに「坐骨」を感じる
骨盤の底(坐骨)がイスに当たる感覚を意識するだけで、
背骨が自然に伸び、肩の力が抜けやすくなります。
② 足裏を地面にしっかり置く
足を組んだり浮かせたりせず、
母趾球・小趾球・かかとの3点で床を感じましょう。
これが“上半身の土台”になります。
③ 1時間に一度、深呼吸を3回
呼吸は「支えを整えるスイッチ」。
深呼吸で、肩周りに入っていた緊張をリセットできます。
🧠まとめ
デスクワークで肩がこる人とこらない人の違いは、
筋肉の強さでも姿勢の形でもなく、
支えと感覚の使い方です。
「肩に力が入る=体のどこかで支えが抜けている」
そのサインに気づけるかどうかが、こりの分かれ道。
整えるとは、
“形を正すこと”ではなく、“支えを思い出すこと”。
身体全体が支え合えば、肩は自然に軽くなります。
肩こりでお悩みの方は是非、松本市岡田の整体りびるどにご相談下さい。







