Q.筋肉痛って“良いこと”なの?悪いことなの?【深堀りQ&A】
Q.筋肉痛になるのは、いいことなんですか?
A.「筋肉痛=良いこと」とは限りません。
筋肉痛は、身体が“回復している途中”であるサイン。
大切なのは、痛みを成果と捉えず、身体の反応として観察することです。
目次
🔍筋肉痛は「壊れた」ではなく「再生している」
筋肉痛とは、筋繊維がダメージを受けたあとに起こる修復反応です。
トレーニングや慣れない動きをした際、筋肉の微細な損傷が起こり、
それを修復しようとする過程で炎症が生じ、痛みを感じます。
この炎症は「壊れたから痛い」ではなく、再生が始まった合図。
身体は一度壊すことで強くなる、という自然な生理的プロセスを踏んでいます。
ただし、問題はその強度と回数。
過度な負荷で繰り返すと、回復より破壊が上回り、
“慢性的な張り”や“疲労の蓄積”として残ることもあります。
💡「筋肉痛=効いてる」ではない理由
「筋肉痛がある=良いトレーニング」と思われがちですが、
それは一部しか当てはまりません。
筋肉痛は「負荷が強かった」という事実は示しますが、
「動きが良くなった」ことまでは保証しません。
2021年の研究(Nosaka et al., Sports Medicine)でも、
筋肉痛の強さと筋力向上には直接的な相関がないと報告されています。
つまり、痛みが強いほど成果が出るわけではなく、
身体が慣れてくると筋肉痛が起こらなくても成長は続きます。
🧩痛みを“敵”でも“味方”でもなく“サイン”として見る
筋肉痛をどう捉えるかで、身体への向き合い方が変わります。
- 「良いこと」と思うと、必要以上に負荷をかけてしまう
- 「悪いこと」と思うと、動くことを恐れてしまう
どちらも極端。
大切なのは、「サイン」として観察すること。
・前回より回復が早い
・動かしたあとは血流が良くなる
・痛みが和らぐタイミングで動きが軽くなる
これらは“身体が学習している”証拠です。
💡回復を早める「感じながら動かす」
筋肉痛のときこそ、身体を感じながら優しく動かすことが大切です。
安静にしすぎると循環が滞り、修復に必要な酸素や栄養が届きにくくなります。
- ゆっくり呼吸をしながらストレッチ
- 軽いウォーキングや肩・腰の小さな動き
- お風呂で温めて血流を促す
2020年の研究(Takahashi et al., European Journal of Applied Physiology)では、
軽い有酸素運動が筋肉痛の回復を促進すると報告されています。
つまり、「休む」か「動かす」かではなく、
“どんな感覚で動かすか”が回復を左右するのです。
🧠「効かせる」より「整える」
筋肉痛を目的にすると、身体は“力で頑張る動き”になりがちです。
しかし、本当に大切なのは、力が通る道を整えること。
筋肉を鍛えることよりも、
筋肉が働きやすい“位置”と“流れ”を取り戻すことが、
結果的に動きの効率を高め、筋肉痛を起こさずに成長できる身体へと導きます。
それが、りびるどが大切にしている
「戻る力」を引き出すアプローチです。
🌿まとめ
筋肉痛は“良い”とも“悪い”とも言えません。
それは、身体が回復し、再び動きを学び直しているサイン。
痛みを成果として喜ぶより、
身体の変化を丁寧に感じること。
そして、“力で効かせる”より“感覚で整える”。
それが、筋肉痛とうまく付き合い、
強くしなやかな身体をつくる一番の近道です。
エクササイズでご自身に合った負荷量が分からない、といったお悩みがある方は是非松本市岡田の整体りびるどにご相談ください。







